塗装工事において、悩みどころの1つが塗料の選定ではないでしょうか。
ここでは、塗料の用途、分類とメリット、デメリットなどについてご説明させていただきます。

塗料の分類

大まかに分けると、アクリル樹脂塗料、ウレタン樹脂塗料、シリコン樹脂塗料、フッ素樹脂塗料、無機塗料の5種類に分類されます。
最近では、シリコンとフッ素の中間位の耐候性のあるラジカル制御型塗料という物が出てきました。

アクリル樹脂塗料

アクリル樹脂塗料は、耐候性が低く、外壁など直射日光の当たる場所で使用すると、2〜3年で劣化が始まります。
直射日光の当たらない軒天や屋内などで使用されます。

ウレタン樹脂塗料

ウレタン樹脂塗料は、耐候性4〜6年と低く、最近ではあまり使われる事が少なくなってきました。
鉄部や木部など付帯部などで使用します。

シリコン樹脂塗料

シリコン樹脂塗料は、耐候性10年前後と長く、屋根、外壁、付帯部まで幅広く使われており、最近では塗装工事の主流となっております。
しかし、シリコン樹脂塗料には樹脂の量の規定がない為、耐候性にバラつきがありますので要注意です。
見積もりの際などには、担当営業マンに確認をし、カタログなどをよく見る事をお勧めいたします。

ラジカル制御型塗料

ラジカルとは、塗料に含まれる酸化チタンという顔料が、紫外線に当たると発生する劣化因子のことで、このラジカルには周囲の樹脂を破壊、劣化させてしまう性質を持ちます。
ラジカル制御型塗料は、ラジカルの働きを抑制する高耐候性の顔料を使用することで塗膜の劣化を長期に防ぐことが出来る塗料で、シリコン以上でフッ素寄りの耐候性を有しており、耐候性は15年前後です。
コスト面はシリコン寄りで、耐候性とコストのバランスが良く、最近人気の塗料です。

フッ素樹脂塗料

フッ素樹脂塗料は、なんといっても耐候性が高く20年前後と長期に渡り建物を守ります。
コスト面としては高いのですが、次の塗装工事のサイクルを長く出来るので、長期で考えるとお得になります。

無機塗料

無機塗料は、フッ素よりも耐候性が高く25〜30年と長期に渡り建物を守ります。
フッ素同様にサイクルコストを抑えたい方にお勧めの塗料になります。
しかしまだ一般的にはあまり普及しておらず、コストとしては高めになっております。

まとめ

塗料の種類は上記以外にも特殊な物や、色々な機能が添加されている物がありますので、塗料の選定の際には、カタログや担当営業マンに確認して、御自宅にあった塗装プランを選ばれる事をお勧めいたします。